バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー)

「あいつはもうすぐ死ぬんだろ?」とステビンス。
「そうだ」とマクヴリーズが答えた。「みんなじきに死ぬ。知らなかったのか?」

人が人と濃密に関われる時間は限られている。
ときには近づき、ときには離れて。
あずかり知らぬあかの他人がいなくなっても、支障はない。
関わりを持った人間がいなくなった時に、人は初めて気づく。


今、自分は後戻りのできないゲームに参加している最中なのだと。


非日常などというものは存在しない。
非日常は日常というゲームのルールを忘れている状態であり、
日常とは、現実の別名である。