オズの魔法使い [DVD]

オズの魔法使い [DVD]


名作観賞。
たまにはこういう時もある。


カンサスの農場に住む少女ドロシー。
なんやかんやで竜巻に巻き込まれ、家ごと吹き飛ばされる。
やがてふわりと落ちたところは夢の国、オズ。
自分の故郷に帰るため、エメラルドシティに住むオズの魔法使いのもとへ。
道中、脳のないカカシ・心のないブリキ男・勇気のないライオンに出会い、
それぞれの欠けているものを得るという目的と共に出発する。


最後に北の魔女が現れた時は、「最初からそうしてあげれば」とツッコミをいれそうになったけど、そこででた魔女の言葉に返される。
単なるオズの国の住人ではなく、諭す役目を担っているみたいだ。
つまりは、作者の代弁者。このセリフがあると、オズの国の存在意義
(もともとその国はあってドロシーがたどり着いたのか、ドロシーが成長する通過点として用意されていたのか)が違ってくる。
やはり名作と呼ばれるものは、それだけの理由がある。
そんな、しっかりしたテーマをもつ作品*1
このテーマ自体が、物語(フィクション)というものが存在する意味をも内包しているのが興味深い。じゃないと、このテーマだけをある種人生の格言として諭せば10秒で終わることだから。でもそれだと意味がないってことを言っているわけだ。

不覚にも、ちょっと感動してしまった。


ところで、しょっぱなに東の魔女が家に潰され、いい者の北の魔女がいて、悪い者の西の魔女がいて、……で南にはいないんですか?
それとも、オズの魔法使いが南に位置しているってことなのかな。
あと西の魔女の扱いは少しひどい。
「え〜、そんなアホな」ってとこはあるが、まあ童話だから。


オズのしたことを教訓にされたらツライとこだった。
あれって、あるかどうかわからないものも、とりあえあず称号(という形)さえ
与えておけば、あったことにしてしまうということになってしまうからね。
ようは、権威主義


ミュージカルな部分に拒否反応がでなかったのは、自分でも意外。
あんまりしつこくなかったからか。

*1:自分探しのため旅にでる人は、その前にまずこの作品を見るといいと思う