そして今日も志村貴子なのでした。
また最近読み返したのでした。4回目くらいでしょうか。
藤かおる。25歳。子持ち。かつて人気女子レスラーとして名を馳せる。特技:逃走。
態度はでかくて自分勝手、なのにこれほど大胆に逃走を繰り返す主人公というのも、これまで見たこともありませんでした。これからも見ることはないことでしょう。
なぜ「女子プロレスリング」なのでしょうか?……さぁ!?(笑)私は作者ではないので、もちろんわかりませんが、もしかしたらと思うのは、一度、人体というか肉体のダイナミズムをきちんと描いてみたい、と思ったからなのではと想像。
ほら、マンガ描きにとっては、肉体とはキャラクターにリアルを与えるための具象ではないですか。そこを突き詰めてみたい、というのも自然な発想なのかな、と。
「親はなくても子は育つ」とも言いますが、それはまあ放置の方便にはなりませんよね。
それにしても、一話〃の始まりと終わりに本当に気を遣っていることがわかりますね。連載をしているマンガ家で、一話の「ヒキ」には神経を遣っても、導入に神経を遣っているのは、そうはいないと思います。
そしてもちろん、メガネの男子とメガネの女子もでてくるのは、志村マンガのお約束。
自分の意志でやめて それで戻ってきたんでしょうよ
あんたも
あたしも
(P.134)
だけど人の性格(いきかた)は、そうは簡単に変わらないのでした。