のんdeぽ庵(3) (KC KISS)

のんdeぽ庵(3) (KC KISS)

のんdeぽ庵(4) (KC KISS)

のんdeぽ庵(4) (KC KISS)

料理の腕にかけてはピカイチの姉・サカナと、料理はからきしだが客のあしらいはピカイチ(!?)自称看板娘の妹・ミキが営む、呑んでて思わずぽわ〜んとなってしまうその名も「ぽ庵」で織り成される、まったり癒し系コメディ。

各話ゲストキャラを中心に話は進んでいくが、この3巻はメインキャラであるサカナ・ミキ姉妹を軸に話が進んでいく怒涛の展開。サカナの思い人であり一人前の杜氏を志す依田さん、大手飲食チェーン店ながらもその中で「ぽ庵」のようにいい店を作ろうと奮闘するアンテナショップ「ゆるりん」店長工藤ちゃん(ミキとの煮え切らない関係も)、そして毎回くだらない偽名を使っては「ぽ庵」に旬の素材を届けてくれる目下行方不明中のサカナ・ミキ姉妹の親父、それぞれが吸い寄せられるように話が流れてゆく。

4巻はまさに工藤ちゃんのためにあるような話。
大手飲食チェーン店で利益重視の工藤コーポレーション中で、「ぽ庵」のように女性も安心して楽しめ、かつ料理もお酒もいいものを提供できる空間をめざそうとする工藤ちゃんの立場は徐々に危なくなってゆく。
社長である父親と息子の対立。
そこで、工藤ちゃんのとった行動とは…。

料理の部分はストーリー的にはついでの部分だが、丁寧に描写されているそれらのメニューはとてもおいしそうに思える。「絵」で味あわせるのが、この作者は上手だ。
「ぽ庵」のうような居酒屋があったら、誰もが一度は行ってみたくなるはず…。
それにしても、4巻の表紙は顔がちょっと変な気が(マンガは大丈夫)…。