限定版の存在を知らんかった
- 作者: 荒川弘
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2005/11/21
- メディア: コミック
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「化け物だよ」
馬車で移動中のエルリック兄弟の父・ホーエンハイムが野党に襲われたとき、野党の銃弾をいくら受けようとも平然としている姿を見て、そこに居合わせた他の乗客が「あなた…なんなのその身体…………何者なの…!?」と問いただしたとき、そのあまりにも冷たい目線とともに返した言葉。
大総統キングブラッドレイの圧倒的強さ。<大食>グラトニーの変貌。
それは、存在するものすべてを飲み込む怪物の姿。
ホムンクルスという生物の化け物染みた側面が垣間見える12巻。
そのような化け物を出し抜くためには、肉を切らせるどころか、骨の一部ぐらいは犠牲にするほどの戦いだということを覚悟させられる羽目になるエド・アル・リンたち。
スカーのところにメイ・チャンが加わったことにより、エドたちVSホムンクルスVSスカーという三すくみが多少強固された感じ。スカーがいくら強いとはいえ、単独だとどうしても限界が出てくる。(いくら強いとはいえ、ブラッドレイより強いということはないだろうし、そのブラッドレイでさえホムンクルスというチームを持つため、同等のパワーバランスとは言いがたい)
また、スカーの目的は「錬金術師を皆殺し」という単純にして明快なため、逆に言えば変化に乏しいキャラと言え、マンネリに陥る恐れがある。(主人公たちは葛藤・奔走、ホムンクルスは謎の提示・キャラクターの追加、といったストーリーを刺激する変化が与えられる点と比べ)
そこを回復役(+シン国の者!?)という新たなカードが加わったのはおもしろい(メイ・チャンの目的がまだ謎だし)。ただ、うまく使わないと単なる余計なキャラに成り下がってしまうので、そういう意味では難しいところだと思う…。
こちらも、おまけが多い。*1
*1:パンダが対抗意識燃やしてる。ウケる