おおきく振りかぶって(5) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(5) (アフタヌーンKC)


5巻きたー!!
もう、一挙手一投足に読んでるこっちまでもハラハラする。


自分は野球に興味あるほうではないのだが、「おお振り」の試合展開には手に汗を握ってしまう。(ひぐちアサのファンだということとは別に)これだけのめり込んでしまうのも、キャラクター一人一人の心理描写が丁寧なことに要因があるのかも。
マンガに限らず、物語は人物が増えれば増えるほどその把握が類型化されてしまい、キャラクターを掘り下げようとするとおのずとスポットを浴びる人間が限定してしまう。マジックナンバー7じゃないけど、だいたい7・8人ぐらいが読者が常時関心を持てる人数じゃないかと思う。
(例えばスラムダンクはバスケットボールだから5対5、合計10人で、1・2人省けば大体をカバーできる正に的確な人数だったのだと思う)←自分が他に興味をもてたスポーツマンガってだけだけど。
おお振り」の場合、基本的には西浦高校のメンバー全体にスポットが当たり、他のマンガに比べると対戦相手にふるスポットの割合は少なめだと思う。
例えば今回戦っている桐青高校。
普通のマンガだったら、バッテリーの高瀬・河井、そして監督の独白がもっとあって、読者に西浦と同じぐらいの情報量を与えることにより神の視点を持たせ、試合がどっちに転んでもおかしくないように思わせるだろう。
しかし「おお振り」は圧倒的に視点が西浦高校側だ(と思う)。
(試合に入るまでの)桐青側の掘り下げもやけにあっさりしている*1
そうすることによって、作者は西浦高校メンバーの描写に多くを割くことができ、読者は神の視点から西浦高校の視点に重きを置き、より西浦高校に感情移入ができ、それがひぐちの丁寧な(心理)描写にうまく作用しているのではないだろうか。


ま、こじつけですがね…。


おまけも多い。*2

*1:月刊誌だからそんなに敵側にページ数割けないってのもあるのかも。でも、ひぐちの月産ページ数は多いほうだしなぁ

*2:女子はそんなにセーラー服に憧れるもんなのか…!?