4日後に死刑をひかえた殺人犯が多額の報酬と引き替えに女性記者の単独インタビューを許可する。死刑囚の話を聞き、冤罪を確信した女性記者は残り少ない時間に全てを賭け事件を追う! ケビン・スペイシーケイト・ウィンスレット豪華共演で贈る社会派サスペンス。
                         内容(「Oricon GE」データベースより)

おもしろかった。一つの事件もある一点を知ることによりそれまで知ることのできなかった真実の側面を垣間見ることができる、というような己が持つ視点の転換を味わえる。よくまとまっていると思う。

つまり、事実というのは、
◎合意のもとで成り立っている
 そして、
◎いつか変わってしまうかもしれない
 という宿命を背負っているわけです。
 合意した人数と経過時間が多ければ信憑性は高まりますが、それが普遍的な真実かどうかはわからないのです。
            斉藤由多加・著/ハンバーガーを待つ3分間の値段

ただし、作品の良し悪しは別にしても一つ反駁すべきことはある。それは(事実)誤認逮捕と死刑制度とは別の問題であって、それらを混同することは問題のすり替えであるということだ。

死刑の現状
死刑廃止info!

人道問題には明確な正否はないので、こういった問題は難しい。ただ、囚人を生かしておくコスト、死は罰における最上級の苦ではない、ということも。

死刑執行人の苦悩 (角川文庫)

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