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アカギ―闇に降り立った天才 (18) (近代麻雀コミックス)

アカギ―闇に降り立った天才 (18) (近代麻雀コミックス)

この第18巻中アカギの喋った台詞は「ポンッ……!」のみ。
ここで読者の意識を鷲巣の心の動きに引き付けるだけ引き付けて、アカギの情動を一切出さないことにより、この後にあるであろうアカギの逆転の一手の圧倒さを出す手法…と言えなくもないが。それでも一応鷲巣は敵側なので、構図的には基本アカギ右位置左向き、鷲巣左位置右向きは保たれているようだ。読者にとって感情移入はアカギ側で、心情が見えるのは鷲巣側という奇妙な構図。一応ハイライトは「ククク…捨てねば…出すまい……!お前……!」と「96000点」か。TVが追いつく前に終われるの、これ?
神童 (2) (Action comics)

神童 (2) (Action comics)

別に絵の下手さは気にしていなかったのだが、もしかしてこのころは「マンガ」としてもあまりうまくないのかと思ってしまう。どうにもこうにもコマ内・コマ間がぎこちない。『マエストロ』がうまかっただけに、残りを買おうか少し逡巡。
アニメがお仕事! 4 (ヤングキングコミックス)

アニメがお仕事! 4 (ヤングキングコミックス)

物語としてはやっと上向きになってきたので少しホッとしたけれど、読んでいてこれほどキツいマンガもなかなかないな。未来があるのかないのか分からず暗中模索で進まなければならない不安定な心の気持ち悪さ、が痛いほど伝わる。「漫画家」という職業は今となっては世間的認知度もかつてよりあるけれど、少し昔はこれと同じぐらいやくざな商売として見られていたんだろうな、と想像する。そしてアニメーターというのは今現在でも同じように見られている現状、「ジャパニメーション」なんてもてはやされていることとの乖離がいろいろと考えさせられる。ん、なんだこの似非社会派な感想!?