貯まっていた感想など
ほんとうにまっすぐな少年マンガで、改めて感動してしまいます。絶対、これは少年サンデーで連載するべきだと思うのですけどねぇ。
望月さん←大江くん←宮田さんの好意の関係が、王道なのに今の時代に照らし合わせると逆に新鮮なのって、どうなんでしょう……。不思議。あだち充の惰性と循環を含めたあの形態そのものこそ、むしろ青年誌で行うべきだと思うのですが。
いまさら「宙船」や「さくらんぼ」を出してきても、2巻でピンクレディーをやってしまっているので、とってつけた感が……(笑) 2巻といえば、望月さんが大きな○を描いたあのコマ。あれは美しかったです。身体と構図の絶妙のバランス。
とめはねを読んだ後だったので、なんでしょうこの人生に対するスタンスの真逆さ(笑) 掃き溜めに鶴……ではなくて掃き溜めに希望、とでも言うのでしょうか。ちょっとお行儀の良いラストでしたけど、そうでないパターンだと最高に後味が悪くなりそうなので、これでよかったです。
この人は、いつまで腕を上げつづければいいんでしょうか。ただただ、驚嘆。
いつもたいていラストを風景で締めるのは羽海野チカファンなら既知のものですが、それゆえ香子さんの登場で締めたシーンは、めずらしいなと思ったのと同時に、彼女の存在・印象を深く刻み込まれました。
あと、こっすい大人がでてきたのも、いいですね(笑)
えらくスッと終わりましたね。黒柳くんは、別れ際に特に何かを言えたわけではないけれど、水上さんが学校に登校するようになったわけでもないけれど、飾らない日常が営まれてゆくことが、心地よかったです。
もう、習慣です。AC/DCにも通じる、大いなるマンネリ。
kiaoは梅川和実についていくことに決めていますので。
これまでの流れを踏まえると、「ガウガウわー太」を主軸として、他の作品を1・2年に一度出していければ、という感じでしょうか。願わくば、何かのきっかけでその他の作品が注目されて、それを機会に「ガウガウわー太」も注目されてほしい、というところです。
「スノーホワイト」に関しては、梅川和実の中での「主人公・女」顔というのがわりとfixされているのかな、と思いました(「そらみよ」を参考として)。あと、……えーとこのメイドロボットは、「ガウガウわー太」の小田島(委員長)メガネなしVer.ですね。わか(略) 世間様が求めているので、サービス、と言ったところでしょうか。
そういえば、メイドブームも下火になりましたね。メイドというお題をもらいつつも、(ある種)ビルドゥングスロマンに仕立て上げているのは、梅川和実の良心でしょう。
職業マンガ?と書くと語弊があるのでしょうか?それはともかく、自分の知らない世界をコミカルに描いてくれるのは、楽しいです。鉄粉とか、目を焼くとかこわいですねぇ。
あれ、エドがウィンリィの背を超しました!? 一旦退場させていた人物が、再度舞台に登場するシーンというのは、シビレるものですね。あとは、ハボックか。エドが活躍しているので、いいですね。主人公が動くと、物語がスイングしますよね。
あいかわらずの農大ワールドです。おもしろいのかおもしろくないのかよくわからなくなっています。でも、次巻も買います。……はっ、これが惰性!?
表紙がポップだったので。可。
掲載誌のコードを踏襲しているだけなのかもしれないですけれど、ジェンダーを越えた恋愛をナチュラルに描いているのに、好感触。見ていていやらしさがないというのでしょうか(性的な意味ではなく)。雰囲気が好きです。前作もとてもおもしろく読んだのを憶えていますし、kiaoの中の作者買いリストに入りました。
戦うマンガ家、石田敦子*1。暑苦しくても、泥臭くても、戦っている人間にだけに吐ける言葉があるということを、石田敦子のマンガからいつも学んでいます。終わりのない自己言及でも、一つ苦しさを越えるたびに、一歩前へ進むことができる。それは、生きるという問いへの答えそのものです。
人々に、夢を。傷ついた心に、希望を。忘れ去られゆくものにも、愛を。