この世と別れを告げる惜別の橋だ
- 作者: 相田裕
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/07/27
- メディア: コミック
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「トリエラはね 長生きしなきゃいけないの」
「どうして?」
「たくさんの人に望まれているから…」
(P.104)
主に作者に……。なんて言うのはおいとくとしましても、ついに義体から死者が発生しましたね(うれしいの?)。まあ、今回のは死ぬために登場したキャラなんですけれど。
だけれど、これで寿命による死(アンジェリカ)、戦闘による死(シルヴィア・ビーチェ)と、確実にメインキャラへ死の影布石が。
予想。
生き残り組:ペトルーシュカ・クラエス(ここらへんはほぼ確実でしょう)・トリエラ(ぎりぎり)
微妙 :ヘンリエッタ(彼女が死なない場合はジョゼが。片方は確実に)
キアーラ(というかもう出てこないかも)
残念 :リコ(完全にジャンの踏み石です)
ヘンリエッタはクローチェ兄弟の妹(エンリカ)の代役なので、ジョゼが「また、妹を救えなかった」方面か「今度こそは、妹をすくうことができた(俺の命と引き替えに)」方面に行くのか、二つに一つ。まあ、今巻で役立たずだったヘンリエッタですから、最後は「私、役に立てましたか、ジョゼさん(ニコッ。口から血ぃ流しながら)」で、ガクッという感じでしょうか……。
ジャンは、ジャコモ(ソフィアの仇)のためには、義体(リコ)の命をも厭わない、という非情さ・徹底さを打ち出すために。
といいますか、今まで義体が強キャラすぎたんですよ。片方の眼球を車のキーで貫かれたのに、次巻では元通りって……えー、最強部隊すぎなんですけど。でもまあ、バルナバに<悪魔がくるぞ!! >*1と言わせているように、その点については十分に感じていたようですが。
ペトラは(見た目)子供ではないので、人目(読者)をはばからず、思いっきりいちゃいちゃさせることができます(作者的に)。
トリエラを最後まで生かすかどうか悩んだ末、たぶん最終的に生き残らせる方向にしたのだろうと感じたのは、P.98のグイドを斃したときのあの画。何か吹っ切れたような、覚悟を決めたようなトリエラの表情から(単に、10巻からの引きだと言うこともできるのでしょうが)。<私は違う!! 生きるために戦うんだ!! >*2と言わせているから、ここでもう他の義体との差異が生じていますしね。
サン・マルコ広場を見ると、どうしても『ARIA』を(重傷です)。