少し前に読んだものとか
つ、ついに来ましたね。天野こずえ素敵んぐわーるど新章。
制服のスカート内側のヒラヒラ(正式名称がわからりません…)がかわいくてよいです。たぶん、それを描きたくてああいったデザインにしたのだと思っています。okamaのイラストで、スカートの内側が花になっているのがあるのですが、それを思い出したり。
P.111の大木双葉さん(そう! 小日向光さんがいきなり"てこ"なんて渾名をつけたから、さっき見返すまで本名を忘れていましたよ)がダイバースーツの空気抜きしているシーンで、「面白い!」と言っていますが、「ふわあああ…」といっている彼女の表情のほうがさらに「面白い!」です(笑)
第二話で"ぴかり"(小日向光さんの渾名)が登校路からジャイアント・ストライドをかまして、第4話で"ぴかり"に促されるままに"てこ"が学校のプールでダイビングを決め込むシーンで、彼女にその第1歩を同じくジャイアント・ストライドで踏み出させる構成は、素晴らしいですよね。
読者と同じ立場に置かれる役目の"てこ"、これから知音の関係となるであろう"ぴかり"、メンターとしての火鳥先生、もう基礎工事は万全です。先が楽しみです。
大佐、ガチで強すぎです(笑) 嫉妬(エンヴィー)とホークアイ中尉の騙し合いは、読者も騙されましたということで。あの「にい……」と浮かべた中尉の口元、あれ卑怯です(笑)
アームストロング少佐の活躍も目覚ましく。
そして憤怒(ラース)と闘うのは、役目的には大佐となると思うのですが(エド、もしくはスカーとの共闘?)。あ、あれ? エドってまだホムンクルスを自力でまだ1体も斃していない?強欲(グリード)は、追い詰めたけれど実質引導を渡したのは憤怒(ラース)ですしね。…しゅ、主人公!?*1
戦い・家族・生きるということ。ここまでガチンコで読者に物語を提示されたら、読む側も生半可な姿勢ではこれを受けられないですよね。いやー、今巻も濃いです。
この作品を読んでいると、「眠り」というファクターが随所に垣間見えます。何か新しいステップに踏み出すための、胎動の期間とでも言うのでしょうか。ここ、もうちょっと丁寧に拾えるとこだと思うのですが、時間が……。
ついに大台突入。小学3年生の時に読み始めた読者が、今や大学受験を向かえるお年頃となると、作者ではないけれど時の流れの早さを実感しますねー。それにも関わらず、相変わらずのクオリティであるのがすごい。りぼんの読者年齢層とそれ以外の層との比率がホント知りたいですね。
以前に『ピコーン!』のコミカライズが思いの外良かったのと、たまたま購入した雑誌『CONTINUE』で連載を一度だけ読んでいたので。
うん、やはりこの人の演出、好きです。ただ、作中でテクスト理論を持ち出してしているのなら、それをキーとして、もっと作中の現実と虚構(主人公のかつての恋人が出演していた映画作品の世界)が、主人公と彼女が出会ったことによりどんどん変容していってぐちゃぐちゃになるような話が読みたかったなー、と個人的に思いました。
なんか、文化系男子が憧れる"思い出"みたいな。地に足ついた結末ですけれど。もっと地に足着かず、はっちゃけちゃえばと思うのは、外部者の無責任な考えですかね? かも。