一ファンとしては、たとえどんな状況でも出たら買わなくちゃならんのよ。
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/12/15
- メディア: コミック
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志村貴子新シリーズスタート!!
今度は百合な話だと聞いていたのだが、こういうのを百合というのか。耽美というか、可憐というか。読んでいて最初のほうは「誰がノン気で誰がその気で」というふうに読者との腹の探り合いのように進んでゆくのかのように思っていたら、割とすぐに主要4人物中3人がその気なのが判明。早いな。
相変わらず、志村貴子は絵で見せるのがうまい*1。小説だったら、特におもしろそうに見えないからね(失礼)。極力無駄なセリフのないところが美しい。引き算のマジック。
今後の楽しみとしては、万条目ふみが杉本恭己と奥平あきらとの間でどのように揺れ動くのか、こんなアレ気な人たちの中で奥平あきらはノン気で突っ走るのかアレ気に転がってゆくのか、といったところか。ふみとあきらは見た目キャラと性格がかなり違うのもおもしろい。登場人物紹介の絵は、ちょっとかわいく描きすぎじゃないのかと、ちょっと問い詰めたい(やや冗談)。
好きな作家がいるというのは、すごくうれしいことだなと、しみじみ思う。
どうでもいいが、176Pのふみはキクチナナコ(from 敷居の住人)に激似です。
追記:やはり五つ星だ。うれしいね。
そう、狂言回しのあきらがニュートラルなことによって、読者→あきら→アレ気な人たちへの感情移入へワンクッション置いた形になって素直に作品に入りやすいのだなと思う。あきらがいなかったらと想像すると、自分たちが住むのと別世界、遠い世界の出来事に感じられ、ちょっと距離ができてしまうかもしれない。あきらの存在に、読者としてのkiaoはちょっとホッとするのであった。
*1:38〜41Pの見せ方なんて、わずか4ページでふみと千津の関係・ふみの受けるショックを読者にふみと同じレベルでみせつけているから驚く