そろそろ、マンガに使う時間を減らそうと思っていたのに
STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2006年 09月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: INFASパブリケーションズ
- 発売日: 2006/08/05
- メディア: 雑誌
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買ってしまった。禁煙や禁酒は簡単に出来るのに(お酒はもともと普段から呑まないし、煙草は止めようと思った翌日にはもうほとんど吸わなかった)、マンガを読むのが止められない。特に、マンガに関する文章とかに弱かったりする。まいったなぁ。
現在進行形コミックガイド!!ということで、なかなか読み応えアリ。伊藤剛も出てくるし。コミック誌(ほとんど)全レヴューやコミックリスト50は、かなりツボを押さえていると思われる。
今注目の9人の漫画家へのインタヴューも興味深い。ちょっとおもしろかったのは、よしながふみと瀧波ユカリの話を読んでいて、女性漫画家の女性(読者)に対する慎重な態度。男性が男性を相手にするより、女性の同性間におけるスタンスのほうが、微妙な問題を孕んでいるのだな、と。
「…例えばフェミニズムの話にしても、出したらまず女のひとに一番嫌われますから、なるべくなるべく引いた視点から、誰がいいとか悪いとかじゃないように描こうっていう綱渡りみたいなバランスでやっていました」
「…”男女の話を描かなければ、フェミニズムに触れないで済むからなんだ”って。ボーイズだったら、私自身が女として持ってしまう葛藤を描かないで済む。だから(引用者・注 ボーイズラブを)描いていたんだなぁっていうのを(引用者・注 「愛すべき娘たち」を描いた後に)遅まきながらわかったんです」
「…でも、もし女性誌で描いてたら、もっと女の人に好かれるような描き方を意識していたかも。男に嫌われるのはファイトになるけど、女に嫌われるのは鬱入りますから。(…中略…)(引用者・注 だから男性誌の「アフタヌーン」では)思い通りに、のびのび描けているんだろうなと思います。
一番の驚きは「皇国の守護者」の伊藤悠氏が女性だということ。女性で(加瀬あつしの)「カメレオン」が好きだというのは、すごいセンスしているなぁ。弱点やコンプレックスを持つものへの優しい視点を持っているところに、好感触。…なぜか知らないが、やはりkiaoの好きな漫画家は、結果的に女性が多い。