静かな、日差しの強い、閉鎖間

ママ・グランデの葬儀 (集英社文庫)

ママ・グランデの葬儀 (集英社文庫)

「どんな村のどんな通りだって、必ず墓場か教会へ通じているものだよ」

短編集。
田舎の、全く代わり映えのない日々が続き、それでいて少しずつ世界が閉じてゆくような、閉鎖間を感じる。でも、その閉鎖間が心地よい。そんな読後感があった。
ただ、正直、まだこの本の面白さを掴みきれていないと思うし、今は自分の中で読んだ思いをきちんと消化する余裕がないのが、残念なところ。5・6年後に読み直したら、今と違った面白さを見出せると思う。
好きな作品は、「大佐に手紙は来ない」「火曜日の昼寝」「バルタサルの素敵な午後」「ママ・グランデの葬儀」。