あれ、計算が合わなくないか!?
- 作者: 甲斐谷忍
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/10/19
- メディア: コミック
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以下、ネタバレにつき、注意。
10回目の投票が終わった時点での、各人の持ち金は、
名前 | 10回目の投票終了 |
---|---|
ナオ | 9億円 |
2 | 0円 |
3 | 0円 |
4 | 0円 |
5 | 0円 |
6 | 0円 |
7 | 0円 |
8 | 0円 |
モヒカン | 0円 |
で、敗者の1億円が勝者(残りの8人)に分配されて、
名前 | 敗者の1億円を勝者に分配 |
---|---|
ナオ | 9億1250万円 |
2 | 1250万円 |
3 | 1250万円 |
4 | 1250万円 |
5 | 1250万円 |
6 | 1250万円 |
7 | 1250万円 |
8 | 1250万円 |
モヒカン | −1億円 |
ゲームの最初に、事務局側がMチケットとして全員に貸し付けた1億円を返済しなければならないので、
名前 | 全員に貸し付けた1億を事務局側に返済 |
---|---|
ナオ | 8億1250万円 |
2 | −8750万円 |
3 | −8750万円 |
4 | −8750万円 |
5 | −8750万円 |
6 | −8750万円 |
7 | −8750万円 |
8 | −8750万円 |
モヒカン | −2億円 |
ナオが、モヒカンに額面2億円のMチケットをあげたので、
名前 | ナオ、モヒカンに2億円あげる |
---|---|
ナオ | 6億1250万円 |
2 | −8750万円 |
3 | −8750万円 |
4 | −8750万円 |
5 | −8750万円 |
6 | −8750万円 |
7 | −8750万円 |
8 | −8750万円 |
モヒカン | 0円 |
そして、ナオが残りの7人の(敗者復活戦においての)借金を相殺するようにお金を返す。
名前 | ナオ、モヒカン以外の借金を相殺するように、お金をあげる | |
---|---|---|
ナオ | 0円 | |
2 | 0円 | |
3 | 0円 | |
4 | 0円 | |
5 | 0円 | |
6 | 0円 | |
7 | 0円 | |
8 | 0円 | |
モヒカン | 0円 |
で、辻褄があっているように見える…が、
これでは、ナオが言うように、モヒカンの2回戦での借金(さらに−1億円)が返済できない。そのためには、モヒカンが+1億円にならなければならないのだが、見ての通り、ナオにはあげるべきお金がもうない。
…て、原因は分かっているのだけれど。実はナオの説明にもあるように、9人に貸付と言いながら、回収は8人分しかしておらず、敗者の貸付分は、事務局に回収されず勝者(残りの8人)に分配されているからだ。
それって、敗者になる人には(結果的に)1億の貸付とは言わなくないか?(勝者には事務局に1億円の返済義務があり、敗者の返済義務が事務局→勝者になっただけで、敗者特有の罰になっていない)。事務局が1億円損しているなんて、メガネが気づくまでもない。
最初のほうでレロニラ(司会者)の、「敗者は場に1億円置いていってもらいます」という言い方が実に曖昧。最初に貸し付けた1億円は当然返してもらって(返済しなければ「貸付」ではないでしょう)、さらに1億円置いていってもらう(敗者への罰金。つまり借金)だと思っていたから、ずっとなんか計算合わないな、と思ってた。
ここだけは、少し変だと思った。だが、それ以外はすばらしい。戦略も、駆け引きも、ナオだからできるラストも。