短編ミステリは切れ味があっていい
- 作者: エドワード・D.ホック,Edward D. Hoch,木村二郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2000/05/25
- メディア: 文庫
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どういうわけか、チャーリー・ボーンの不可解な死がわたしのせいであるかのように、その二人がわたしを嫌っているのがわかったね。そのとおりかもしれない――近年、わたしは頻度を増して、殺人を引き起こしているような気がしていたんだよ。
やはり短編ミステリはいいね。さくっと謎が起きて、スパッと解決。長編ミステリは、舞台が用意されてくるぞくるぞ…きたかーみたいな、ちょっと大げさなんじゃない?て思わなくもない。被害者一家の隠された憎悪関係が徐々に明らかになってくる、…みたいなのもわりかしどうでもよかったりするのだけれど(笑)
長編ミステリは、事件があって少しずつ手がかりが判明して、手持ちの情報から謎を解いてください、といういわば辻褄合わせゲームで、一方短編ミステリは事件が起きた時点で大体推理に必要なものはそろっていて、謎を解くには発想の転換とか視点の変化が必要になる、というふうな印象を持っている。
で、「怪盗ニックシリーズ」を読んだときも思ったが、ホックの書く短編の分量というのが、短編ミステリとしてまさに理想的なわけで。少なくともkiaoには。たぶんチェスタトンの短編もだいたい同じぐらいの長さだったんじゃないかなと記憶。
このシリーズは、少しずつ読み進めていくことになると思う。個人的には、ニックのほうをもっと読みたかったりするのだが、こちらもなかなかだし、巻数も多いし。